ZODIACWORKSの軌跡と未来

ZODIACWORKSは、日本のギターメーカーの中でも特に有名なブランドであり、布袋寅泰やGLAYのHISASHI、VAMPSのK.A.Z、THE MAD CAPSULE MARKETSのISHIG∀KIさんなど、多くの著名アーティストが愛用してきました。創業者の松﨑淳氏は、元FERNANDESの社員で、1992年にFERNANDESを退社し、同年にゾディアック・ワークスを立ち上げました。

松﨑淳氏の歩み

松﨑氏は神奈川で学生時代にバンドを組んでおり、その時TUBEのメンバーがバンド仲間にいました。TUBEがデビューとともに日本屈指の事務所であるbeingに入り、松﨑氏もスタッフとしてbeingに入社しました。約2年間TUBEのスタッフを務めた後、FERNANDESにリペアマンとして入社し、その後R&D（研究開発）に転属。製品企画やアーティストリレーションを担当し、Xのhideさんと共にサイケデリックなギターを作り上げましたのも松崎氏でした。

またFERNANDES時代には、世界一売れたとされるゾウの形をしたアンプ付きミニエレキギター【ZO-3】ギターを創り出し、そのギターは自身の「花見で使えるギターが欲しい」というアイデアから生まれました。

独自のデザインと技術

ZODIACWORKSは、他にはない独自のデザインと技術で知られています。特にモノクロのイメージのギターに定評があります。

ZTC-MTモデルでは松﨑さんの趣味だったステンドグラスやカッパークラフトの技術を活かした彫金した金属プレートのギターが特徴的です。

BLACKFIREは布袋氏のモデルでネック以外カーボン製の黒い炎が流れ星のようなデザインとなっています。

FERNANDESのオリジナルモデルの通称モッキン、クジラ、シャチといったモデルをブラッシュアップして製作しておりFernandesのカスタムショップのようなラインアップもしていたようです。

パーツへのこだわりもすごくZODIACWORKSオリジナルの「BRIDGE ZGB-I」はプレートを曲げるのではなく、FINETUNETELY BRIDGE SADDLEは圧延加工するのではなくブラスを塊から削り出すことで優れたサウンドを実現しています。

終焉と新たな始まり

2022年2月6日、代表の松﨑淳氏が福岡にて急逝され、2023年5月31日をもってZODIACWORKSは閉業を発表しました。既に在庫品も完売し、受注も終了してしまいました。

しかし、2024年7月17日に新たな情報が解禁されました。

新しいギターブランド「Zodiac NEO」が誕生し、ZODIACWORKSの創業者である故・松崎淳氏と共に布袋寅泰のシグネチャーモデルの開発や製造に携わった【播木努】氏をマスタービルダーに迎えました。

「Zodiac NEO」の商標は布袋寅泰氏の事務所である株式会社ダダミュージックにより出願されているようです。

以下、参照

FERNANDESの倒産の危機を前にして、布袋寅泰氏が動いていたことが考えられ、青春時代を彩ってくれたFERNANDESの消えてしまうはずの数々のモデルを救おうとしていると思うと、

いや、永遠のギターキッズを救おうとしてくれると思うと布袋寅泰さんは本当に【ギターヒーロー】なんだなと思います。

これにより、FERNANDESで製造されていた有名モデルであるモッキン、シャチ、クジラが再び製造されることを期待しています。