ギターは同じ価格帯であってもブランドによって買取価格に差が出てきます。どうせ買うなら、買取価格が少しでも高いブランドのギターを購入したいところですよね。
そこで本記事では、楽器のプロが「高く買取できるギターのブランドと種類」について解説していきます。これから新しいギターを購入しようか考えている方は必見です。
高く買取できるギターの条件とは?
まず、ギターの買取価格に差が出る理由を解説します。ギターの買取価格は、以下の3点が大きく関係してきます。
・ブランド
・年代
・状態
一番分かりやすいのが「ブランド」です。これは楽器に限らず、バッグや時計でも言えることですね。有名なブランドであれば多少状態が悪くても高値で買取してもらえることが多々あります。
「年代」も重要ですね。ギターは古くなる=価値が下がる物ではありません。なぜなら、1950年代〜1970年代などの古いギターは、そのギターにしか出せない独特の音を持っているからです。年代が古くなればなるほど、状態の良いギターの数が少なくなり自然と希少性が高くなります。そんなヴィンテージギターには、驚くような買取価格が付くことも珍しくありません。
ギターの「状態」も買取価格を大きく左右します。ギターを購入するユーザーは、当然そのギターを演奏するために購入します。そのため、状態が悪いギターでは、いくら有名ブランドでも買取価格は下がってしまうでしょう。
高く買取できるギターブランドとは?
では、どのギターブランドなら高く買取してもらえるかの解説をしていきます。ギターのブランドは数多く存在していますが、その中でも特筆すべきブランドをまとめました。
・Fender(フェンダー)
・Gibson(ギブソン)
・PRS(ポールリードスミス)
・Gretsch(グレッチ)
それぞれのブランドについて詳しく解説しましょう。
高く買取できるギターブランド【Fender】
現在のギター市場で一番人気のあるブランドと言えるのが、この「Fender」です。Fenderは、1940年代後半に世界で初めてソリッドボディのエレキギターを製造販売した歴史あるブランドです。
Fenderが高く買取出来る理由は、世界中のトップギタリストが愛用しているからです。有名なギタリストでは、「エリック・クラプトン」や「ジョン・フルシアンテ」。国内のギタリストでは「Char」や「Ken(L’Arc-en-Ciel)」など国籍や年代を問わず多くのギタリストが愛用しています。
有名なギタリストに憧れるプレイヤーもまた同じFenderのギターを手にすることが多いので、Fenderのギターは高く買取してもらえます。
高く買取できるギターブランド【Gibson】
ロックやハードロック系のギタリストに絶大な人気を誇るのが、「Gibson」です。Gibsonもギターブランドとしては老舗なので音楽業界に多大な影響を与えました。Fenderがソリッドギターを発売したことに影響を受け、1952年にGibsonはギタリストのレス・ポール氏と共同で開発した初のソリッドボディエレキギター「レスポール」を販売します。
レス・ポール氏は本来ジャズ系のギタリストでしたが、このレスポールがロック、ハードロック系のギタリストに絶賛されて一気に人気ギターの仲間入りを果たしました。
Gibsonを使用している有名ギタリストは、「ジミー・ペイジ」、「スラッシュ」、「 松本孝弘(B’z)」、「PATA(X JAPAN)」など数多くいます。
ヴィンテージのレスポールには数百万の値段が付くことでも有名です。
高く買取できるギターブランド【PRS】
「PRS」は前述のFenderやGibsonと違って老舗のブランドではありません。1985年に創業の後発ブランドです。それ故にそれぞれのブランドの歴史を研究し、良いところを集めた高品質なギターを次々と発売し、ジャンルを問わず人気になっています。
PRSを使用している有名ギタリストには、「オリアンティ」、「カルロス・サンタナ」、「Toru(ONE OK ROCK)」、「克哉、彰(UVERworld)」など数多くいます。
PRSは、オシャレなジャズからヘビーなラウドロックまでジャンルを問わず対応できる数少ないギターです。
高く買取できるギターブランド【Gretsch】
Gretschは、会社の歴史としては今回挙げるブランドで一番の老舗ブランドです。当初のGretschは、主にバンショーやドラムを取り扱っていました。1950年代になってFenderやGibsonのギターが人気を集める頃、Gretschからも大ヒットギターが誕生します。それが「ホワイトファルコン」と「6120」です。
その後は人気の低迷と経営不振が続きギターの製造を中止した時期もありましたが、2003年からGretschのギター部門はFenderの傘下に入ります。以降は製造と品質が安定し、現在でも高い人気を維持しています。
Gretschを使っている有名ギタリストは、「ジョージ・ハリスン(ビートルズ)」、「ブライアン・セッツァー」、「横山健(Hi-STANDARD)」、「菅波栄純(THE BACK HORN)」などです。
高く買取できるギターの種類とは?
ここでは、現在高く買取出できるギターの種類を紹介します。
・Fender / ストラトキャスター
・Fender / テレキャスター
・Gibson / レスポール
・PRS / Custom 24
・Gretsch / ホワイトファルコン
FenderとGibsonのギターは年代が古ければ古いほど人気があり、思わぬ高値で買取してもらえる可能性があります。Gretschのホワイトファルコンにもヴィンテージはありますが、ホワイトファルコンは見た目の美しさが特徴的なギターです。そのため、現行のモデルでも綺麗な状態を保てていれば高値になるでしょう。
一方のPRSは、まだ歴史が浅いブランドなのでヴィンテージはありません。PRSの中でもCustom24は人気の機種なので、余程状態が悪くない限りは高値で買取してもらえます。
いずれ買い替えをする可能性があるのであれば、上記のギターから次の一本を選んでみると高値で買取してもらえるでしょう。
高く買取できるギターを選んでみよう
本記事では、高く買取できるギターブランドとその種類について紹介しました。上記のギターを購入すれば、仮に求める音が変わって買い替えが必要になっても、次のギターの頭金が作れます。
ギターは、一本買ってもまた次の一本が欲しくなってしまう不思議な楽器です。色々なギターに触れて色々な音楽を演奏したいと考えている方は、ぜひとも本記事で紹介したギターブランドや種類から購入するギターを選んでみてください。

著者 マイスター大崎

チバカン楽器 代表
ESPミュージカルアカデミーギタークラフト科リペアコース卒業後 ヤマハミュージックトレーディング内にてMARSHALLの修理会社の門をたたく。
勉強不足を感じ退社後 ROLANDの修理会社にて10年間ほどアンプ、エフェクターの修理業に従事。
退社後 地元の大型複合リサイクルショップ【千葉鑑定団】へ入社。店長を経験後 楽器専門【チバカン楽器】を立ちあげ今に至る。
愛機はFender TelecasterBass1969 、Chaki ウッドベース、
他ジャパンヴィンテージのギターを多数所持。趣味は【H2Y Labolatory】名義でエフェクターの改造や製作をしている。
電線や古いコンデンサー好きで特にオイルコンデンサーの匂いが好き。エロくて変態ということはベーシストの特徴。