ギターを買って「いざ練習しよう!」と思った時に困るのが、「チューニング」です。ギターは正しいチューニングをしないと楽譜通りに演奏しても音程がズレてしまうからです。
初めてのチューニングの場合、どの弦をどの音に合わせて良いか分かりません。そこで本記事では、ギター初心者向けに「チューニングの仕方の基本と応用」を解説していきます。
レギュラーチューニング、ダウンチューニング、オープンチューニングを知りたい方は必見です。
ギターのチューニングの基本とレギュラーチューニング
ギターのチューニングを正確に行うためには、「チューナー」という機器が必要です。初心者セットを購入した方は付属品の中にあるかもしれませんが、ギターを単体で購入した方は必ず別で用意してください。
チューナーを用意できたら、実際のチューニングの開始です。基本的なチューニングの手順は、以下の通りです。
1.チューナーを起動する
2.6弦の開放弦(何も押さえない)の音を鳴らす
3.チューナーの表示が「E」、針の動きが中央になるようにペグを動かす
4.5弦「A」、4弦「D」、3弦「G」、2弦「B」、1弦「E」になるようにペグを動かす
5.1弦まで終わったら、手順2〜4を2回ほど繰り返す
これでギターの基本となる「レギュラーチューニング」の完成です。レギュラーチューニングはジャンルを問わず多くの楽曲で採用されているチューニングなので、一番最初に覚えておいてください。
ラウドロックの定番!ダウンチューニング
次に紹介するのが、ラウドロックでよく使われる「ダウンチューニング」です。ダウンチューニングを使うメリットは、レギュラーチューニングでは出せない低音域の音が使える点です。ダウンチューニングには大きく分けて以下の2種類のチューニング方法があります。
・通常のダウンチューニング
・ドロップチューニング
通常のダウンチューニング
通常のダウンチューニングは、レギュラーチューニングの状態から全ての弦を「半音下げ」や「1音下げ」にするのが一般的です。半音下げにすると、6弦から順に「E♭A♭D♭G♭B♭E♭」となります。1音下げにすると、「DGCFAD」になります。
ドロップチューニング
一方のドロップチューニングは、6弦だけ他の弦よりも1音下げるチューニング方法です。ドロップチューニングのメリットは、低音域の音を出せる上に指一本でパワーコードが押さえられる点ですね。よく使われるのが、「ドロップDチューニング」と「ドロップC#チューニング」の2種類です。
ドロップDチューニングは、6弦だけ1音下げで5〜1弦はレギュラーチューニングと同じになります。ドロップC#チューニングは、全ての弦を半音下げてから6弦をさらに1音下げます。
一見すると便利なように見えますが、ドロップチューニングをすると通常のコード弾きができなくなるので注意しましょう。
民族系などにおすすめ!オープンチューニング
最後に、「オープンチューニング」という特殊なチューニング方法を紹介します。オープンチューニングとは、開放弦を鳴らした状態でコードを押さえた音がする特殊なチューニングです。メジャー系のオープンチューニングは、ロックやブルースとの相性が良いですね。その他、ケルト音楽やその他の民族音楽に適したオープンコードもあります。
以下、よく使われるオープンコードをまとめました。6弦から順に記載してあります。
・オープンGチューニング(DGDGBD)
・オープンAチューニング(EAEAC#E)
・DADGADチューニング
・DADEADチューニング
上記の中から、特に特徴的な2つのチューニングについて詳しく解説しましょう。
DADGADチューニング
DADGADは、通称「ダドガッド」や「ダドガド」と呼ばれているチューニングです。このダドガッドの特徴は、開放弦を鳴らすと「Dsus4」のコードになる点ですね。あまり馴染みがないチューニングかもしれませんが、ダドガッドは、6〜3弦はドロップDチューニングと同じなので、指一本でパワーコードを押さえられたり9thや11thのテンションを入れやすかったりというメリットがあります。
DADEADチューニング
DADEADチューニングは、通称「ダデッド」と呼ばれているチューニングです。こちらのチューニングは、開放弦を鳴らすと「D9」の響きになります。キーがDの曲との相性が抜群で、簡単にケルト風の雰囲気を作れるのがメリットですね。
他にもオープンチューニングや特殊なチューニングは多数あるので、興味がある方は深堀りしてみると新しい発見があると思います。
基本はレギュラーチューニングから!必要ならダウンチューニングを
今回は基本的なチューニングの仕方と色々なチューニングの紹介をしました。ギター初心者の方は、まずはしっかりとレギュラーチューニングを覚えてください。レギュラーチューニングで開放弦の音を覚えることで、他のポジションの音も次第に見なくても分かるようになるからです。
ダウンチューニングは、レギュラーチューニングで各ポジションの音がある程度分かってから取り入れましょう。最初からチューニングを変えすぎると、どのポジションがどの音か分からなくなってしまいます。
正しい音程で気持ちの良い音を奏でてみてください!

著者 マイスター大崎

チバカン楽器 代表
ESPミュージカルアカデミーギタークラフト科リペアコース卒業後 ヤマハミュージックトレーディング内にてMARSHALLの修理会社の門をたたく。
勉強不足を感じ退社後 ROLANDの修理会社にて10年間ほどアンプ、エフェクターの修理業に従事。
退社後 地元の大型複合リサイクルショップ【千葉鑑定団】へ入社。店長を経験後 楽器専門【チバカン楽器】を立ちあげ今に至る。
愛機はFender TelecasterBass1969 、Chaki ウッドベース、
他ジャパンヴィンテージのギターを多数所持。趣味は【H2Y Labolatory】名義でエフェクターの改造や製作をしている。
電線や古いコンデンサー好きで特にオイルコンデンサーの匂いが好き。エロくて変態ということはベーシストの特徴。