GIBSON ピックアップの見分け方
どうもチバカン楽器 マイスター大崎です。
中古のピックアップを扱う事も多く実際のところとても困るのが見た目が同じピックアップ。
そして今回はGIBSONを扱う時に役立つピックアップの見分け方になります。
基本は型番ステッカーがちょこんと貼ってあるハズですがない場合は
結論を言うと細分化するときに【見分けられません】。
抵抗値の実測するしかありません。
抵抗値の測り方
アースとなる部分とホットとなるピックアップの配線の末端の抵抗値をテスターで測定します。
ピックアップはコイルで出来ているのですから要は銅線1本なので抵抗値を測ると出てきます。
銅線の1端ともう1端を見つければよいのです。
ハムバッキングピックアップは2コイルでできているので銅線2本
どのペアも抵抗値がない場合は切れているかそれぞれ違うコイルに当てて測定しています。
シールド網線の場合は網線がアースとコールドを担っているのでアース線とホットを測定します。
4色線が出ている場合は それぞれペアにして測定してみましょう。
1ペア 最大の抵抗値の半分の抵抗値が出てきたらそれはタップ線になります。
なのでその値は気にしなくて大丈夫です。
例として490を測定してみると+白 -赤がペア +黒 -緑がペアでした。
抵抗値をみながらポールピースを叩くと +か-に振れるので位相を見分けます。
例えば+白 -赤がペア のポールピースを叩いた時にプラスに振れるとして
+黒 -緑でそくていしながらポールピースを叩くと同じくプラスに振れたので
+白 -赤ペアのマイナス赤と+黒 -緑の黒プラスを配線すると直列(シリーズ)配線になります。
1.5vの電池2本を一方の-と もう一方の+をくっつけてその両端を測ると3Vになるのと同じです。
今回は赤と黒をネジってくっつけて結線すればタップ線になります。 つまり途中の1.5vのところか取ってしまおうという事。
ちなみにダンカンとは色が違いますね。ややこしいので ネットで配線済みながらで騙されないように。
なのでピックアップ交換をする場合は位相があっているか確認しましょう。
それを踏まえ見ていってみましょう。
490系 ピックアップ
一番多いのではないかと思うのがGIBSONのSGやSTUDIOに良くついている400番台から500番台のピックアップ
57classic系よりミッドレンジが少しパワフルなのです。
外見の特徴といえば裏側に 【GIBSON USA】と刻印してあるだけなのです。
ちなみにフロントとリアはすぐ見分けがつきまして型番数字の後ろに【R】か【T】が付きます。
gibsonのロゴの↑にポールピースが出ているのはRYTHMの【R】フロント側です。
ピッチが短く9.8mmくらいでポールピース1弦~6弦の中心部間が49.5mmくらい
gibsonのロゴの下にポールピースがでているのはTreble【T】リア側です。
ピッチが短く10.4mmくらいでポールピース1弦~6弦の中心部間が52mmくらい
どの型番かは見た目が同じなので 抵抗値を測ってみるしかではありません。
在庫の実測値ですが
490R 8.1kΩ
490Tが 8.03k
498T 13.75KΩ-14.5kΩ
500T 15.2KΩ-15.52KΩ
ちなみにハイパワーで有名な (ジョン・サイクスで有名?)な
DIRTY FINGER 16.33KΩでした。
57classic系ピックアップ
次に困るのが PAFをモチーフにした
【57classic】系 【BURST BUCKER】もこちらにはいります。
裏側に【PATENT APPLIED FOR】という黒いステッカーが貼っているのですが
型番ステッカーが別途で貼られているはずなのですが実際ははがれてしまっていることが多いです。
57classicも以前は貼られていませんでしたのでない場合は57classicと思って挑んでいきましょう。
Orville By Gibsonの一時期にはノーステッカーの57Classicもありますがそれはおいといて。
57クラシックはギブソン初のハムバッキングPU 通称”PAF”を復刻した物です。
そう ステッカーの【PATENT APPLIED FOR】の頭文字なんです。
古いのはそもそもすごい値段なんで開ける前から判るでしょうし そこは雰囲気が全然違います。
ハムバッキングの割には高音も良く出てやはり素晴らしいサウンドです。
マグネットはアルニコ 2なのも特徴です。
57 CLASSIC PLUSは、やや高めの出力で、リア向きのPUです
57 Classic 7.4~8.5kΩ
57 Classic+ 8.8~9.1kΩ
Gibson BURST BUCKER はカスタムショップやTAK MATSUMOTOにも採用のモデルで外観は同じ。
TYPE1はコイル・ターン数を押さえた低出力タイプのPU。
TYPE2はコイル・ターン数は標準的なモデル。
TYPE3はコイル・ターン数を増やした最もハイゲインなPU、リア向き
Burstbucker 1 7.5~ 7.9kΩ
BurstBucker 2 8.0~8.6kΩ
Burstbucker 3 8.2~8.8kΩ
Burstbucker Proはアルニコ5を採用し
Burstbucker Pro:7.4k~8.0kΩ
なので抵抗値を参考に見てみてください。
2020/10/30

著者 マイスター大崎

チバカン楽器 代表
ESPミュージカルアカデミーギタークラフト科リペアコース卒業後 ヤマハミュージックトレーディング内にてMARSHALLの修理会社の門をたたく。
勉強不足を感じ退社後 ROLANDの修理会社にて10年間ほどアンプ、エフェクターの修理業に従事。
退社後 地元の大型複合リサイクルショップ【千葉鑑定団】へ入社。店長を経験後 楽器専門【チバカン楽器】を立ちあげ今に至る。
愛機はFender TelecasterBass1969 、Chaki ウッドベース、
他ジャパンヴィンテージのギターを多数所持。趣味は【H2Y Labolatory】名義でエフェクターの改造や製作をしている。
電線や古いコンデンサー好きで特にオイルコンデンサーの匂いが好き。エロくて変態ということはベーシストの特徴。