最近聞くようになった「ディグる」という単語 某中古リサイクルの大手が あの人気女性タレントを看板に「ディグってく?」をコピーライトに採用し、耳に入るワードとなりました。
けど楽器業界この界隈ですと 微妙に聞かないワードですので ディグ Digるって なぁに?の疑問にお答えします。
「ディグる」の意味と背景
「ディグる」という言葉は、もともとは英語のスラング「dig(ディグ)」から来ています。英語で「dig」は「掘る」という意味の動詞ですが、スラングとして使われる場合、「理解する」「好む」「熱心に探す」というようなニュアンスが加わります。特に音楽やカルチャーの文脈では、「dig」は「良い音楽や作品を見つけて深掘りすること」を指すようになりました。
この「dig」が日本に入ってきて、日本語の中で動詞化されたのが「ディグる」です。つまり「ディグる」とは、「何かを掘るようにして探す」「深掘りする」「掘り出し物を見つける」や昨今では「情報を調べまくる」という形でも使われといった意味合いで使われる言葉になっています。
主な使われ方と文脈
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音楽シーンでの使用 「ディグる」は特にヒップホップやDJ文化の中でよく使われてきました。レコードやCD、音源を探し回って新しい(または古いけど知られていない)名曲を掘り出す行為を「ディグる」と言います。たとえば、ヒップホップのDJがビートの元ネタを見つけるために古いソウルやジャズのレコードを漁るような行為がその典型です。
例:「昨日、一日中レコ屋でディグってたらヤバいブレイク見つけた!」
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ストリートカルチャー全般での使用 音楽に限らず、ファッションやスニーカー、アート、マンガ、ゲームなど、あらゆる「好きなモノ」を深く探求する行為も「ディグる」と呼ばれるようになりました。単に買い物するのではなく、情報を集め、価値や背景を知り、マニアックな知識を得るプロセスそのものを指します。
例:「昔の90年代の裏原ブランドをディグるのにハマってる。」
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ネット文化・SNSにおける使用 現代では、ネットやSNS上で「情報をディグる」=「調べまくる」という形でも使われています。ある人物について深掘りする、あるテーマについて関連情報を掘るというような使い方です。
例:「このアーティスト気になったから、YouTubeとSpotifyでディグってる最中!」
「ディグる」の本質
「ディグる」という行為は、単なる情報収集や買い物とは違い、そこに「愛」や「情熱」が込められている点が特徴です。誰かに与えられた情報を受け取るのではなく、自分の手で探し出し、自分なりの価値を見出すという能動的な姿勢が「ディグる」の精神です。
また、「ディグる」には「文脈を大事にする」という意識も含まれます。たとえば、ある曲がなぜ素晴らしいのか、それがどんな歴史やカルチャーの中で生まれたのか、そういった背景を理解しながら聴く、というような姿勢です。つまり、ただの「消費」ではなく、「カルチャーへのリスペクト」でもあるのです。
現代における「ディグる」の価値
サブスクの時代においては、無限に近い情報や作品に簡単にアクセスできる反面、自分で掘らなくてもある程度の「おすすめ」が自動で出てきます。しかし、だからこそ「自分の足で、感覚で、価値観でディグる」という行為が、より一層重要になっています。
ディグることで、自分だけの「発見」や「感動」に出会える。そしてそれが、自分の個性やセンスを形作る要素になる。そうしたプロセスは、現代のように情報が溢れる時代だからこそ、より輝きを放つのです。
まとめ
「ディグる」とは、「好きなものを深く掘り下げて探求すること」。そのルーツは英語の「dig」にあり、日本では主に音楽やストリートカルチャーから広がっていきました。単なる調査や検索とは異なり、自分のセンスで「掘り出す」行為全体に込められた情熱と愛情が、「ディグる」の本質です。
知識やモノを「受け取る」だけでなく、自分の手で「探しにいく」──その行為こそが、カルチャーへのリスペクトであり、ディグることの楽しさなのです。
楽器屋でディグるのはもちろん、まだまだリサイクルショップにも 楽器の専門担当がいないお店には特にお宝が眠っている事が多くディグる意味もあるかと思います。
いつまでもディグるのも楽しんでいきたいですよね。
チバカン楽器 ではそんなあなたの為に 判っておきながら楽しんでいただくために ディグるコーナーを作っておりますので是非、遊びにきてください

著者 マイスター大崎

チバカン楽器 代表
ESPミュージカルアカデミーギタークラフト科リペアコース卒業後 ヤマハミュージックトレーディング内にてMARSHALLの修理会社の門をたたく。
勉強不足を感じ退社後 ROLANDの修理会社にて10年間ほどアンプ、エフェクターの修理業に従事。
退社後 地元の大型複合リサイクルショップ【千葉鑑定団】へ入社。店長を経験後 楽器専門【チバカン楽器】を立ちあげ今に至る。
愛機はFender TelecasterBass1969 、Chaki ウッドベース、
他ジャパンヴィンテージのギターを多数所持。趣味は【H2Y Labolatory】名義でエフェクターの改造や製作をしている。
電線や古いコンデンサー好きで特にオイルコンデンサーの匂いが好き。エロくて変態ということはベーシストの特徴。